過払い金請求で後悔するケースについて弁護士が解説
- 執筆者弁護士 山本哲也

過払い金請求は、払いすぎた利息を取り戻せる有効な手続きですが、実際に請求した方の中には「思ったより戻ってこなかった」「信用情報に影響が出てしまった」など、後悔してしまうケースも少なくありません。
過払い金請求にはメリットだけでなく、状況によってはデメリットが生じることもあるため、事前の理解がとても重要です。
特に、請求のタイミングや取引状況、依頼する事務所の選び方を誤ると、結果として損をしてしまうことがあります。
後悔しないためには、自分の借入状況を正確に把握し、適切な判断と専門家への相談が欠かせません。
本記事では、過払い金の基本や過払い金請求で後悔する代表的なケース、後悔を防ぐためのポイントなどをわかりやすく解説します。
過払い金とは

過払い金とは、法律で定められた上限金利(利息制限法)を超えて支払っていた利息のうち、払いすぎた分を返してもらえるお金のことです。
ただし、すべての借入れで過払い金が発生するわけではありません。銀行カードローンや法改正後の低金利の貸付は、利息制限法の範囲内で運用されているため、過払い金は基本的に発生しません。
特に2010年以降に借り始めた方は、過払い金がないケースが多いといえます。
また、過払い金には「時効」があり、最後の取引から10年が経過すると請求できなくなります。
そのため、昔の借入れを完済したまま長期間放置している場合は、時効のリスクに注意が必要です。
過払い金があるかどうかは、自身で判断するのが難しい場合も多いため、一度専門家に取引履歴の確認や計算を依頼することが確実です。
過払い金請求で後悔するケース

過払い金請求にはメリットがある一方で、方法やタイミングを誤ると「こんなはずではなかった」と後悔してしまうケースもあります。
以下では、実際によくある4つのケースを紹介します。
思ったより回収額が少なかったケース
過払い金は、必ず高額になるわけではありません。借入期間が短い場合や、利息制限法を大きく超える金利で借りていなかった場合は、戻ってくる金額が数万円程度にとどまるケースもあります。
また、任意交渉で早期解決を選ぶと、業者が満額返還に応じないことも多く、裁判に比べ回収額が低くなる傾向があります。
さらに、法律事務所の成功報酬が差し引かれた結果、「手元にほとんど残らなかった」というケースも少なくありません。
信用情報に影響が出てしまうケース
過払い金請求そのものは信用情報に登録されませんが、完済前に請求した場合は注意が必要です。
業者によっては、完済前の請求を「債務整理の一種」と扱い、信用情報に事故情報が記録される可能性があります。
この場合、一定期間はローンやクレジットカードの新規契約が難しくなるため、「請求したことで逆に生活が不便になった」と後悔する人もいます。
特に、今後住宅ローンや自動車ローンの利用を検討している方は慎重に判断する必要があります。
請求のタイミングを誤ってしまったケース
過払い金には「最後の取引から10年」または「過払い金が請求できることを知ってから5年」という時効があります。
請求のタイミングが遅れたために時効が成立し、返還を受けられなくなってしまうケースは少なくありません。
また、完済前に請求すると信用情報に影響する可能性があるため、タイミングを見誤ることが後悔につながりやすいポイントです。
さらに、同じ業者と複数回の借入れ・返済を繰り返している場合は、取引が「分断」されて時効が早まるケースもあり、専門的な判断が必要となります。
事務所選びに失敗してしまったケース
過払い金請求では、依頼する事務所によって結果が大きく変わります。
相談した事務所が過払い金に関する経験が少ない場合、
- 業者との交渉がうまくいかず回収額が低くなる
- 裁判に消極的で十分な返還を得られない
- 費用体系が不透明で「聞いていた金額より高かった」
といったトラブルにつながることがあります。
また、一部の事務所では、着手金や減額報酬などが相場より高額で、実際に返還された金額を大きく上回る費用が発生し、結果的に依頼者の負担が増えてしまうこともあります。
【参考】過払い金請求は自分でできる?メリット・デメリットは?
過払い金請求で後悔しないようにする方法

過払い金請求で後悔してしまうケースの多くは、事前に知っていれば防げたケースが多いです。
以下では、実際のトラブル例を踏まえながら、後悔を防ぐために押さえておくべき4つのポイントを説明します。
信用情報の仕組みを理解しておく
過払い金請求は、原則として信用情報に登録されません。
しかし、完済前に請求した場合は、債務整理扱いとなる可能性があるため、信用情報に影響が出ることがあります。
信用情報には、返済の延滞や債務整理などの情報が記録され、ローンやクレジットカードの審査に影響するため、事前に自分の取引状況を確認し、「完済してから請求するのか」「返済中に請求しても問題ないのか」を判断する必要があります。
特に、今後住宅ローンやカーローンを予定している場合は慎重に検討しましょう。
【参考】【弁護士が解説】過払い金請求でブラックリストに載るって本当?信用情報への影響をわかりやすく解説
過払い金請求をするなら早めに行動する
過払い金には時効がありますので、一定期間が経過すると時効により請求できなくなってしまいます。特に、完済してから長く放置している場合は、知らないうちに時効が成立していることもあります。
また、取引履歴の開示や計算には時間がかかるため、早めに動くことでスムーズに手続きを進められます。
ただし、過払い金があるかどうかは自分では判断しにくいため、迷ったら早めに専門家へ相談するのが確実です。
完済前・完済後の違いを把握する
過払い金請求では、完済前と完済後で扱いが大きく変わります。
完済後に請求する場合信用情報に影響せず、安全に進められる
¥完済前に請求する場合信用情報に事故情報が登録される可能性があり、ローン審査に影響
また、返済中に過払い金が発生していても、残債が残っている場合は過払い金と相殺されるため、手元に戻る金額が少なくなるケースもあります。
そのため、「今請求した方が良いのか」「完済してからの方が良いのか」を、自身の生活状況や今後の予定と合わせて検討することが大切です。
【参考】完済して再借入までに空白期間があると過払い金が減ってしまうの?
費用や報酬が明確な専門家に依頼する
過払い金請求の結果は、依頼する事務所によって大きく変わります。
後悔しないためには、費用体系が明確で、過払い金請求の実績が豊富な事務所を選ぶことが重要です。
- 成功報酬の割合
- 減額報酬の有無
- 着手金の有無
- 訴訟に進む場合の追加費用
これらを事前に確認し、総額でどのくらい費用が発生するのかを把握しておきましょう。
また、裁判に積極的な専門家ほど高い回収率を期待できます。
実際、訴訟を行うことで満額もしくは高額の返還に繋がるケースが多いため、「できるだけ多く取り戻したい」という方は、交渉力・訴訟対応力のある事務所に相談することが大切です。
【参考】過払い金を全額取り戻す方法とは?返還請求に必要な書類と手続きを弁護士が解説
過払い金請求は弁護士に相談を

過払い金請求で後悔しないためには、早い段階で専門家に相談することがもっとも確実です。
弁護士であれば、取引履歴の取得から計算、業者との交渉、裁判まで一貫して対応でき、回収額の最大化も期待できます。
特に、複雑な取引や時効が迫っているケースでは専門的な判断が欠かせません。
弁護士法人山本総合法律事務所は、過払い金請求の実績が豊富で、費用体系も明確です。
相談は無料のため、「自分に過払い金があるか知りたい」という方でも気軽に利用できます。
まずは早めに相談し、最適な方法で手続きを進めましょう。
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